スポーツ異聞

桑田真澄の凄さをPL学園の恩師・中村順司氏が明かした…「高校1年であれほどの球を投げる投手は見たことがない」

 打った舞台と相手も印象深い。83年夏の甲子園準決勝で対戦したのは3季連続の甲子園制覇を有力視されていた池田(徳島)で、マウンドに立ちはだかったのは140キロ超の直球を武器にした水野雄仁。この年のドラフトで巨人の1位指名を受ける3年生の剛腕から、左翼席へ外野手が追おうともしない特大の本塁打をたたき込んだのだ。ちなみに、プロ通算525本塁打を誇る清原はこの試合で水野に4打席4三振を喫している。

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 高校時代に桑田を指導した中村氏は、打者・桑田をどのようにみていたのだろうか。「桑田は打者でも大成していたと思いますか」と単刀直入に尋ねてみたところ、返答は「桑田はピッチャーでしょう。バッターとして考えたことはあまりない」。リップサービスもなく、拍子抜けするようなそっけなさだった。

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