ゆうゆうLife 向き合って

くも膜下出血乗り越えて… デビュー60周年記念シングルはがんで亡くした夫の形見 「これなら泣かずに歌える」と夫の分まで生きる決意 歌手・大津美子さん(78)

 ある日、自宅でピアノを弾いていたら、どうしても歌いたくなった。恐る恐る声を出すと、自分でもびっくりするほど通る声が出たんです。そのときの感動は忘れられません。

 その年の6月、知人の結婚式で歌を披露しました。歌ったのは「ここに幸あり」。髪は手術のときにそってしまって短かったのでかつらをかぶり、鏡をみて「よし、やるぞ!」と自分を勇気付けました。大勢を前に歌ったのは自信になりました。そして昭和57年に「ふたりの讃歌(さんか)」をリリースし、完全復活。平成2年には、NHK紅白歌合戦に28年ぶり7回目の出場を果たしました。

 病気を克服してからはウオーキングを日課にするなど健康管理に注意するようになりました。芸能界は夜型が多く、深夜に食事をする人も多いのですが、復帰後は午後6時頃までに夕食を済ませるようにしています。規則正しい睡眠も心がけています。質の高い睡眠のため、悩み事は翌日に持ち越さないよう、その日のうちに解決するようにしています。

□ ■ □

 昨年、デビュー60周年を迎えました。記念に発売したシングル「夜空に光るあの星よ」は夫が生前、作詞家の東逸平さんに作詞を依頼した、形見のような作品です。大切な人は星になって空の上から見守ってくれている-という内容の歌詞です。