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くも膜下出血乗り越えて… デビュー60周年記念シングルはがんで亡くした夫の形見 「これなら泣かずに歌える」と夫の分まで生きる決意 歌手・大津美子さん(78)

 「病院は嫌だ」と在宅での治療を望んだのですが、7月に入院することになりました。病気になってからも元気で、亡くなる前の日も「家に帰るよ」なんて言っていたのに、容体が急変し、そのまま逝ってしまいました。あっけない最期で、いつも助けてもらっていたのに、何もしてあげられませんでした。

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 私自身、大病をしました。42歳のとき、くも膜下出血のため倒れたのです。

 〈くも膜下出血は「血管のこぶ」である脳動脈瘤(りゅう)が破裂して起こる。3分の1の人が発症時に死亡、3分の1が重い障害を負う〉

 夫がすぐに病院に運んでくれたので一命を取り留めました。手術直後は右半身がまひし、言語障害、記憶障害に見舞われました。まだ9歳だった長男のことも、夫のことも一時的に分からなくなってしまったそうで、「とてもショックだった」と、ずいぶん後になって息子から言われました。

 42日間の入院中、夫はずっと泊まり込みで付き添い、支えてくれました。そのおかげもあり医師も驚く回復ぶりで後遺症もありませんでした。

 ただ、ステージに立って歌うことはあきらめていたんです。聴衆を前にして声を出すのが怖かったから。