孤食防ぐ子供食堂、水戸にオープン 地域交流、高齢者らも

 ■「大家族になれる場所を」

 誰でも食事を楽しむことができる子供食堂「310(サンイチマル)食堂」が水戸市泉町の泉町会館にオープンした。子供や高齢者が1人で食事をする「孤食」が問題となる中で、地域住民が集まって家族のように食卓を囲める場を提供していく。月1回、開設される予定だ。(丸山将)

 310食堂は、NPO法人など9団体の有志らで構成される実行委員会が運営する。実行委共同代表の横須賀聡子さん(55)は「子供や地域の人たちが『町の大家族』としてご飯を食べて、会話を楽しめる場所にしたい」と話す。「310」は水戸の読み方にちなんで命名したという。

 両親が共働きの子供や、子や孫と別居している高齢者らが1人で食事を取る「孤食」が社会問題化している。310食堂には、子供や高齢者だけでなく、さまざまな地域住民が集まることを想定し、希薄になりがちな地域コミュニティーを取り戻す狙いもある。

 営業時間は毎月第3土曜日の午前11時半〜午後2時。料金は子供100円、大人300円。今月17日のプレオープンでは、訪れた約120人に「お母さんのライスカレー」が提供された。

 調理に用いる食材はJA県中央会、パルシステム茨城を通じて、生産者組合などが無償で提供する。集まった食材をもとにスタッフらがメニューを工夫し、「幅広い年代にとって食べやすく、家庭的な料理」(共同代表の横須賀さん)を用意するという。

 訪れた客は食事をするだけでなく、調理や片付けもスタッフと一緒に行える。これらのお手伝いをポイント化し、一定のポイントがたまると無料で食事できるシステムを導入する。子供らが家事に参加する大切さを知る機会にもなりそうだ。

 実行委は将来、周辺の定休日の店舗で310食堂を開設するなどして営業日数を増やす考え。10月2日には子育てをテーマにしたドキュメンタリー映画「さとにきたらええやん」の上映会を文化デザイナー学院(同市泉町)で開く予定だ。

 横須賀さんは「最終目標は、子供食堂の必要ない地域をつくること。誰もが暮らしやすい地域にできるよう、活動を続けたい」と話している。