浪速風

運動会は秋か春か

「秋空遠く運動会のどよめきを」(山頭火)。天高く澄み切った空に子供たちの歓声が響く。「漂泊の俳人」も思わず足を止めたのだろう。近所の小学校は今度の週末が運動会で、グラウンドで組み体操やダンスの練習をしていた。ただ、小欄が生まれ育った北海道では6月に行われていた。

▶運動会を秋から5〜6月に移すところが増えているそうだ。秋には文化祭など他にも学校行事があり、中学校では高校受験が近づく。学年初めの春の方が余裕があり、クラス替えしたばかりの児童・生徒をまとめるのに運動会の集団演技が役立つという。さらに一番の理由は熱中症対策である。

▶夏休みが終わってすぐに練習を始めなければならないが、まだ暑さが厳しい。9月の上旬は猛暑日も珍しくなくなった。気象異変は季節の風物詩も変えてしまったようだ。山頭火の句には、実りの秋を迎えた大人たちの喜びもあふれている。運動会はやはり秋の季語が似合う気がする。