臨時国会

安倍晋三首相演説、異例のスタンディングオベーションで中断 自衛隊などへの敬意呼びかけ 自民議員応じる 野党は「異常な光景」と批判

衆院本会議で所信表明演説する安倍晋三首相=26日午後、国会・衆院本会議場(宮川浩和撮影)
衆院本会議で所信表明演説する安倍晋三首相=26日午後、国会・衆院本会議場(宮川浩和撮影)

 安倍晋三首相が所信表明演説を行った26日の衆院本会議の最中に、自民党議員の多くが立ち上がって拍手を送る一幕があった。首相が国境警備などに携わる海上保安庁や警察、自衛隊に対し「今この場所から心からの敬意を表そうではありませんか」との呼びかけに応じた。首相も演説を中断して拍手した。拍手は、大島理森議長が「ご着席ください」と制止するまで約15秒間続いた。

 衆院本会議の首相演説が拍手によって中断するのは異例。本会議後の自民党役員会でも話題となり、議員歴36年の高村正彦副総裁が「演説の最中の『スタンディングオベーション((立ち上がっての拍手喝采)』は自分の経験上も初めてのことだ」と述べた。記者会見で高村氏の発言を紹介した二階俊博幹事長は「(高村氏は)興奮気味だった」と語った。

 党幹部によると、党としてあらかじめ拍手を予定していたわけではなく、若手議員を中心に自然に発生したという。

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