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千葉大のキャンパスや県立中央図書館がたたずむ千葉市中央区の亥鼻地区。その小高い丘にある亥鼻公園の西には県庁や県警本部、地裁、地検と県の中枢がすぐそばにある。桜の名所としても親しまれるこの公園内に鎮座するのが、市の礎を築いた武士団「千葉氏」の居城・千葉城(亥鼻城)だ。
所在地は不明
4層天守が美しい現在の城は、昭和42年に小田原城(神奈川県)を参考に建設された。現在は千葉市立郷土博物館として種々の企画展が開かれている。だが実のところ、そもそもの「千葉城」がどこにあったか、どんな構造だったかということは分かっていない。博物館によると、一説には地裁付近がかつて「御殿」と呼ばれていたことから、そのあたりに城館があったという説もあるという。
平安時代の大治元(1126)年に、千葉常重が亥鼻付近に館を構えたのが都市としての千葉の始まりであるとして、千葉市は今年を千葉開府890年と位置づけている。
さまざまな記念行事のメーンは、千葉氏にゆかりのある全国の自治体の首長を招いて21日に開催する「千葉氏サミット」だ。自治体同士の意見交換や、郷土史家によるパネルディスカッションなどを行う。参加都市間の交流を深め、地域活性につなげていくことが主な狙いだ。