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千葉県八街市八街のリフォーム会社「エールテック」が、市産の名物、落花生の殻を材料に再利用した壁「ハチカベ」を開発した。普段はごみとして捨てられてしまう殻を再利用し、住居内の有害物質を取り除く効果も期待される。落ち着きやすい本物のピーナツブラウンに色づくことから、住む人や環境に優しい新素材として期待される。
同社によると、社長の佐藤克憲さん(42)が会社の建築技術と地元産品を掛け合わせ、「郷土の壁」を作れないかと材料を模索。試行錯誤の末、市で生産量が多い落花生の殻が産業廃棄物として大量に捨てられることを知り、4月ごろから殻を使った千産千消の壁の開発が始まった。
また、壁紙用の接着剤や塗料に使われるホルムアルデヒドなどの化学物質は、新居で吐き気やめまいなどを引き起こす「シックハウス症候群」を招く危険性があるとされているが、細かく砕かれた落花生の殻にはホルムアルデヒドなどの大気中の有害物質を吸収する特徴があるとする千葉大の過去の研究結果を知り、「住居用の壁の原材料にぴったりだ」と感じたという。