にっぽん再構築 インフラが危ない(1)

「これはひどい…」 首都高の腐食に絶句 寿命迎える東京五輪の遺産

【にっぽん再構築 インフラが危ない(1)】「これはひどい…」 首都高の腐食に絶句 寿命迎える東京五輪の遺産
【にっぽん再構築 インフラが危ない(1)】「これはひどい…」 首都高の腐食に絶句 寿命迎える東京五輪の遺産
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 海抜3メートル-。

 東京の空の玄関、羽田空港と都心を結ぶ首都高速1号羽田線・東品川桟橋(東京都品川区)の路面の平均的な高さだ。干満差は2メートル。水面までの距離は、場所によって時に1メートルを切る。

 近づいてみると、塩分を含む汽水につかる東品川桟橋の橋脚の付け根に無数のひび割れが見える。そのひびを埋める樹脂の跡が白い絆(ばん)創(そう)膏(こう)のようだ。視線を上に向けると、腐食した鉄筋が膨張し、圧迫されたコンクリート塊が剥落している橋桁が目に入る。「床(しょう)版(ばん)」と呼ばれる道路の土台の裏側は、さびついた鉄筋があばら骨のようにあらわになっている。

 「これはひどい…」。国土交通省がチャーターしたクルーズ船で視察した国会議員らが絶句したという代物だ。日本初の高速道路である首都高速1号線。運河に沿って走る羽田線は、1964(昭和39)年の東京五輪前夜に急造されたインフラの代表といえる。

■  ■

 羽田線・東品川桟橋付近は昭和38年12月に突貫工事で開通した。大半が時間のかかる用地買収をしなくて済む運河上にある。鮫洲の埋立部では、鋼材の腐食により護岸用鉄板がずれて路面のひびや陥没ができたり、路面から汽水が染み出たりしたこともある。

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