こうした中、認知度の向上に取り組むスーパーなどが出てきている。
イオングループは昨年11月、「イオンスタイル板橋前野町」(東京都板橋区)の鮮魚売り場に、認証を受けた魚だけを販売する常設コーナー「Fish Baton(フィッシュバトン)」を設置。今年3月には、「イオンモール堺鉄砲町」(堺市)にも開設した。同店の売り場でノルウェー産サーモンを手に取っていた50代の女性は「初めてMSC認証のことを知りました。安全な水産物を孫に食べさせられるので大歓迎」と笑顔を見せた。
東京でも検討
東京都では4年後の東京五輪に向け、MSC認証制度への対応を検討中といい、小池百合子知事は8月末の会見で、「持続可能性に配慮することは必要」と述べている。
東京五輪で制度が採用されれば、日本で持続可能な漁に取り組む漁業者を、世界にアピールするチャンスにもつながる。
MSCアジア太平洋ディレクター、パトリック・カレオさんは期待を込め、「未来につながる取り組みにぜひ参加してほしい」と話している。
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