認証を受けた水産物が五輪で使われはじめたのは2012年のロンドン大会。「競技者のため、おいしく、健康的で環境に優しい大会」というビジョンに基づき採用された。
リオ五輪・パラリンピックでもその理念を継承。認証を受けたアイスランド産のタラやカナダ産のシロザケなど天然・養殖の水産物約70トンが、ブラジルの伝統食「塩ダラコロッケ」などとして提供されている。
一部スーパー導入
日本でこの制度はあまり知られていない。MSCが今年1〜2月に行った調査(世界21カ国の約1万7千人を対象)では、最も認知度が高かったのはスイスの71%。日本は18%にとどまり、19位だった。
「日本では、環境に配慮したラベル付きの商品を積極的に選択する購買行動が定着していない」。MSC日本事務所(東京都中央区)の広報担当マネジャー、牧野倫子さんは理由をこう説明する。