【産経抄】広島市民の自慢 9月13日(1/2ページ) - 産経ニュース

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産経抄

広島市民の自慢 9月13日

 広島市の子供向けのホームページに、「まちのじまん」のコーナーがある。お好み焼きやカキのおいしさは全国で知られている。縫い針の生産量など意外な日本一も教えられた。

 ▼もっとも目下の市民の自慢といえば、先週末に25年ぶりのセ・リーグ優勝を果たした、広島カープ以外にあり得ない。市民の多くは、今も興奮冷めやらぬ状態が続いているのではないか。

 ▼チームの柱となったのは、復帰2年目となるエースと主砲、黒田博樹選手(41)と新井貴浩選手(39)である。ベテランのがんばりが、鈴木誠也選手(22)ら若手の奮起をうながし、「赤ヘル軍団」の快進撃につながった。球場を赤一色に染め上げる、「カープ女子」らファンの応援の力も大きい。

 ▼原爆投下から4年後の昭和24年、復興の象徴として創設された。親会社を持たない「市民球団」は、球場の入り口に樽(たる)を置いて市民から寄付を募り、経営難を乗り切ったこともある。長くプロ野球を取材してきた赤坂英一さんによれば、カープは市民の「生活の一部」だった。