2018平昌五輪

演出家が突如辞任し、開会式までも大ピンチに 組織委の無為無策に「このままではB級どころかC級五輪だ」

ソン・スンファ総監督(左)と辞任したチョン・グホ氏。企画案はチョン氏のアイデアが8割を占め、考案した演出家不在で成功が不安視される(sedailyのホームページから)
ソン・スンファ総監督(左)と辞任したチョン・グホ氏。企画案はチョン氏のアイデアが8割を占め、考案した演出家不在で成功が不安視される(sedailyのホームページから)

 開幕まで16カ月に迫る韓国・平昌五輪でまたも問題が浮上した。五輪で最も華やかなイベントである開・閉会式の演出家が8月30日、突如辞任を表明したのだ。総監督との確執や契約をめぐる五輪組織委員会への不信感などが原因のようだが、残された準備期間から考え、韓国メディアは「支障を来すの必至」と危機感をあらわにする。今年5月には組織委のトップが電撃辞任して混乱、6月には予算見積もりの甘さから政府に6000億ウォン(約530億円)以上も追加支援を求め、世論の激しいバッシングを受けた。そのうえ、組織委のスタッフでさえも6カ月前の出張費が支払われないお粗末さ。組織委内部からは「このままではB級じゃなく、C級大会に転落する」と危惧する声が上がるほどだ。

 SBSが独自ネタとして報じた演出家の電撃辞任。8月30日に本人が辞意を表明すると韓国メディアは一斉に報じた。この演出家はFILAコリア副社長を務め、著名なファッションデザイナーでもあるチョン・グホ氏。

 韓国メディアによると、総監督として昨年7月に開・閉会式の総監督に選定されたソン・スンファ氏に国際大会や大規模な公演の演出経験がないことから、文化体育観光部がチョン氏を演出家に推薦した。

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