ビジネスの裏側

爆買い特需なく、2年連続赤字で見切りも…相次ぐ郊外型百貨店の撤退

 2つ目の誤算が、26年4月の消費税増税による影響で想定以上に売り上げが落ち込んだこと。それまで堺北花田阪急は売上高100億円以上、営業利益1〜2億円で推移していたが、26年春から低迷基調に陥った。阪急阪神百貨店の林克弘専務は「さらにここにきて節約志向の高まりもあり、百貨店ならではの高付加価値をしようにも限界がある」と説明する。

求められるビジネス戦略の転換

 節約志向が高まる中、日常生活の密着した展開が求められる郊外店舗だが、阪急阪神百貨店は大阪北部の北摂地域、兵庫県の阪神地域の店舗で健闘している。存在感を発揮できるのは、顧客ニーズや商品展開などで強みを持つ阪急百貨店の独自のマーケティング力と、阪急沿線に立地することによるブランド力だ。

 このエリアで展開する千里阪急(大阪府豊中市)、西宮阪急(兵庫県西宮市)は、27年11月のエキスポシティ(吹田市)の開業で苦戦も予想されたが、今のところ大きな影響は出ていない。28年3月期の前期比売上高は千里阪急が1・2%増の167億円、西宮阪急が1・4%増の251億円、川西阪急(兵庫県川西市)も0・7%減の166億円で、エキスポシティが秋開業だったことを考慮しても大きなマイナスにならなかった。

 このエリアでは阪急のブランド力をフル活用して生き残りを図る。それが可能だということだ。阪急阪神百貨店の林専務も「(沿線でない)大阪南部では厳しい競争環境にあったが、阪急沿線の北部はブランド力が浸透しており、勝負ができる」と強調する。

会員限定記事会員サービス詳細