犯罪捜査や行方不明者の捜索などで活躍する警察犬(嘱託犬を含む)の技能向上を図る警察犬合同訓練が7日、高松市の女木(めぎ)島で開かれた。県警鑑識課員や警察犬指導者ら18人と、警察犬9匹が参加し、船舶での移動や遺留品のにおいから犯人を追跡するトレーニングに取り組んだ。
警察犬の実践対応力強化のため毎年実施している。今年は離島への出動を想定し、船での移動に慣れさせるため、9年ぶりに船舶移動訓練を行った。
警察犬は高松海上保安部の桟橋から警察の船で女木島に出発。ほとんどはスムーズに乗船したが、中には乗船をいやがる警察犬もいた。約20分間の船中では吠えることもなく、おとなしくしていたという。
女木島の鬼ヶ島松原キャンプ場での足跡追及訓練では、現場に残された遺留品のにおいを頼りに犯人役の逃走コースを追跡。約30メートル先に隠れていた犯人役を見事に探し当てた。
鑑識課の中西一生次長は「どんな環境でも活動できるよう訓練し、対応力を高めていきたい」と話した。
県警では直接飼育する直轄警察犬のほかに、一般で訓練を受けている優秀な犬を嘱託警察犬として「任命」し、捜査や捜索など必要に応じて出動要請している。県警鑑識課によると、今年の出動状況は8月末までに直轄犬が31件、嘱託犬8件という。