危険自転車の摘発、6割が尼崎だった…兵庫県警まとめ 講習制度導入から1年超

 悪質な自転車運転者を対象に昨年6月に導入された安全講習制度について、今年7月末までに兵庫県内で摘発された信号無視などの危険行為が2398件に上り、約6割(1448件)を尼崎市内での違反が占めたことが7日、兵庫県警への取材で分かった。一方、但馬・丹波地域での摘発件数は0件となっており、自転車の運転マナーをめぐる地域差が浮き彫りになった。

 県警のまとめによると、市町別(全41市町)で最も摘発件数が多かったのは尼崎市で、次いで神戸市(357件)、西宮市(273件)、姫路市(89件)となった。これに対し、淡路島(3市)の摘発件数は1件で、但馬・丹波地域(7市町)は0件に留まった。

 摘発が最も多かった尼崎市では自転車が絡んだ事故も多発。割合は県内平均2割に対し、4割に上った。同市での摘発件数が多い背景には、県警が交差点や踏切などでの取り締まりを強化した影響もあるとみられる。

 一方、県内で同期間に危険行為で摘発されたケースの9割以上が、信号無視(1155件)と遮断機を無視した踏切への立ち入り(1061件)だった。

 昨年6月施行の改正道交法では、自転車の運転をめぐって3年以内に2回以上摘発された場合の安全講習の受講を義務づけており、これまでに尼崎市の10〜80代の男女5人と神戸市の30代女性2人が受講した。

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