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兵庫県立コウノトリの郷公園(同県豊岡市)は8日、欧州での繁殖に向け、飼育中のコウノトリをドイツの鳥類施設に無償譲渡する計画が進んでいることを明らかにした。欧州へは同公園初の移送で、来年2、3月にも実現する予定だとしている。
同公園によると、譲渡先はドイツ・ニーダーザクセン州にある世界最大級の鳥類施設「ヴァルスローデ世界鳥類園」。今年5月、欧州動物園水族館協会(EAZA)から日本動物園水族館協会(JAZA)を通して打診があった。
欧州では、日本と同種のコウノトリはベルギーやロシアなどの9施設で15羽(オス5羽、メス10羽)しか飼育されていない。そのうえ、高齢化も進んでおり、繁殖を目的にオス5羽、メス1羽の計6羽の譲渡要望を受けた。候補リストをもとに現在、欧州側が選定中という。
同公園の山岸哲園長は「ヨーロッパコウノトリとは別種で、交雑はない。日本のコウノトリを知ってもらう良い機会になる」と繁殖への期待を寄せている。