国民の自衛官横顔(1)

PKO早期展開支援 訓練に尽力 陸自研究本部の岡崎倫明3等陸佐(54) 

定年後も発展途上国のへの支援に協力したいと話す岡崎倫明3等陸佐=8月2日、東京都練馬区大泉学園町の朝霞駐屯地
定年後も発展途上国のへの支援に協力したいと話す岡崎倫明3等陸佐=8月2日、東京都練馬区大泉学園町の朝霞駐屯地

 陸自施設学校でカンボジアなど発展途上国に対する能力構築支援事業を担当していた昨年9〜10月、ケニアで国連として初めて行われた国連平和維持活動(PKO)早期展開支援の試行訓練に、チーム長として参加した。参加4カ国の軍人に建設機械の操作方法を指導し、各国との信頼関係醸成にも寄与。「事業に携われたことがありがたく、受章できて光栄に思う」と万感の思いを口にした。

 試行訓練はPKOの早期展開のため、道路などのインフラ整備能力を向上させることなどが目的だ。しかし、6週間でブルドーザーなど4つの重機の操作を教える訓練は、スタート前から前途多難だった。

 中には車の免許さえ持っていない者がいた。また、ある国の幹部は技術指導に対し「覚える必要はない」と反発。「なぜ覚える必要があるのか」を理解させるところから始まった。納得させてから指導を進めると、反発していた幹部も「俺に最初にやらせろ」と積極的な姿勢をみせるようになったという。

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