浪速風

両さんが案内してくれた「昭和」

漫画好きで知られる麻生太郎副総理・財務相が以前、自身のサイトに書いていた。「『こち亀』を読んで笑えないと『体調が悪いのかな…』と、週一回の体調チェックのようになっています」。さぞ残念だろう。「週刊少年ジャンプ」に連載の「こちら葛飾区亀有公園前派出所」が40年の幕を閉じる。

▶型破りな警察官・両津勘吉が巻き起こす騒動を描いたギャグ漫画-と改めて説明するまでもあるまい。単行本は200巻になり、累計1億数千万部に達するという。人気の秘密は主人公の憎めないキャラクターに加えて、どこか懐かしい東京の下町が舞台だったからではないか。

▶東京勤務の頃、「両さんと歩く下町」(集英社新書)を手に街歩きを楽しんだ。ガイドブックが紹介する観光名所でも、最先端のTOKYOでもない。入り組んだ路地からヒョイと両さんが現われそうで、いたるところに「昭和」があった。それも姿を変えつつある。潮時の理由かもしれない。