経済インサイド

「私だけ」訪日体験プランが外国人客に大受け 墨絵体験、相撲の朝稽古、芸者体験…

 同社が集めた体験型ツアーは英語サイトで約3000種類、中国語サイトは簡体字、繁体字でそれぞれ約1000種類という。倉上智晴副社長は「訪日客のうち個人がターゲット。何を体験できるかを重視するので、『一歩先の体験』をミッションに体験型プランを用意している」と品ぞろえに自信を見せる。

 英語サイトでの取り扱件数は2014年の133から16年は3000に急増した。団体で定番の観光地を訪れる訪日客ばかりでなく、観光地で何をして楽しむかを重視する旅慣れた個人旅行者が増えてきたからだ。

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 「都内観光で人気は築地、相撲部屋、寿司づくり」。楽天グループの一員として訪日客向け体験ツアーを提供するボヤジン(東京都渋谷区)の高橋理志最高経営責任者(CEO)はこう語る。

 ただ最近は地方にも注目。地方創生につながると考える自治体と連携して体験型プランの開発に取り組む。「(東京、富士山、京都、大阪をめぐる)ゴールデンルートは引き続き人気だが、訪日客の誘致に熱心な自治体は少なくない」という。

 金沢市もその一つで、楽天トラベルが金沢経済の活性化を目的に結んだ連携協定に基づき企画した6つの体験型プランを扱う。いずれもボヤジンによる現地視察などで選び抜いた金沢ならではの伝統文化や修行体験などを盛り込んだ。

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