ほかにはないその未来感が、国内客だけでなくアジアを中心とする海外客の評判も集め、予約を取りづらい状況が続く。そのため開業当初の72室に加え、今年3月には2期棟72室を増築した。それでも客室稼働率は毎月100%近い高水準が続くという異常な人気ぶりを誇っている。
スタッフを超少人数に
客室数を倍増させた1号店だが、従業員数は逆に、開業当初の30人から10人へと大幅に削減した。通常のホテルなら20人は必要という。
それを可能にしたのは、ロボットに任せる業務を新たに開拓したり、顔認証による本人確認をフロントでなく客室前で行うようにしたりといった、細かい変革の積み重ねだ。「変なホテル」の屋号には、そうした絶えざる「変革」への意志を込めたのだという。
従業員はさらに6人まで絞り込む予定。実際に働いているのは1、2人という超少人数での営業態勢が射程に入っている。サービス品質を保つため「仕事の1割は人間にさせる」(澤田社長)考えだが、それでも既存業態と比べて人件費ははるかに安く上がる。
「ホテルの建設費を20億円前後として、年間利回りは20%を超える。5年あれば投資回収できる計算だ」と澤田社長は胸を張る。