北関東怪奇伝説

寝ている間に逆向きに 振り乱した髪と大きな目…寺の庫裏に現われる枕返しの幽霊の正体は 栃木・大田原市の大雄寺

【北関東怪奇伝説】寝ている間に逆向きに 振り乱した髪と大きな目…寺の庫裏に現われる枕返しの幽霊の正体は 栃木・大田原市の大雄寺
【北関東怪奇伝説】寝ている間に逆向きに 振り乱した髪と大きな目…寺の庫裏に現われる枕返しの幽霊の正体は 栃木・大田原市の大雄寺
その他の写真を見る (1/2枚)

 栃木県北部の大田原市黒羽田町にある曹洞宗の名刹(めいさつ)、大雄寺(だいおうじ)。この寺には江戸時代から伝わる一幅の掛け軸とともに、そこに描かれている幽霊にまつわる怪談が語り継がれている。

 幽霊は白装束姿の老女で、長い髪をおどろに振り乱し、大きなまなざしで恨めしそうにこちらを見つめる。「枕返しの幽霊」と呼ばれている。

 同寺によると、言い伝えはこうだ。江戸時代、八溝峠を越えて隣の町から行商人が黒羽城下にやってきた。商売に精を出し、気付くと日も暮れ、宿を探すが、どこもいっぱい。途方に暮れていると、町の人が大雄寺を紹介した。寺に頼み、一夜の宿を借りることになった。住職に通されたのは庫裏(くり)の「牡丹(ぼたん)の間」。

会員限定記事会員サービス詳細