築地市場移転

小池百合子知事、移転延期へ 31日に記者会見で正式表明 五輪ありき日程に不信感

 移転の日程が決まったのは舛添要一前知事時代の平成26年12月。選手村や競技施設が集まる臨海部と都心部をつなぐ環状2号線は五輪開催時に、選手の円滑な移動などの役割を担うことが期待され、工程を考えると、29年4月ごろまでに築地市場の解体を終える必要があると判断。そこから逆算する形で市場関係者と移転の時期を協議し、年末年始の繁忙期を避け「11月上旬の移転」に落ち着いた。

 都幹部は「小池知事は『環状2号線の日程ありきで整備を進めている』と感じ、不信感を募らせているようだ」と話す。

 豊洲市場への懸念は汚染問題にとどまらず、使い勝手の悪さや交通の不便さを指摘する声もある。小池氏は都の市場関係者に対する説明が不十分だったとの認識を示しており、こうした状況の中、「豊洲市場の『安全性』『機能性』がきっちりと担保できるまで延期すべきだと判断した」(都関係者)という。

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