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11月7日に計画されている東京都の築地市場(中央区)の豊洲市場(江東区)への移転について、小池百合子知事が延期の方針を固めたことが30日、都関係者への取材で分かった。移転時期については、地下水の汚染調査が終了する来年1月以降に改めて判断する。小池氏は30日、報道陣に対して、31日に記者会見を開いて説明する意向を明らかにした。
関係者によると、小池氏は、豊洲の土壌汚染をめぐる安全性の検証が不十分と判断したもようだ。
築地跡地には2020年東京五輪・パラリンピックの選手村と都心部を結ぶ環状2号線を通す計画だが、移転延期で影響が出る可能性があるほか、市場関連の業者への補償問題も浮上しそうだ。
小池氏は就任後、「(移転は)安全を確認し、きっちりとした形で進めるべきだ」などと表明していた。
移転延期を決断するに際し、小池百合子知事が重視したのは日本の台所を支える市場の環境面での安全性だった。「都民ファースト」を公約に掲げた小池氏は、築地市場跡地を通る環状2号線の完成を東京五輪・パラリンピックまでに間に合わせるため逆算する形で移転の日取りを決めた都の方針に不信感を表明。道路整備ありきとも指摘される計画に「待った」をかける格好だ。