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源平の争乱で伊豆に流された後に鎌倉幕府を開いた源頼朝が、源氏再興を祈願した旗揚げ神社として名高い静岡県三島市の三嶋大社。武士のみならず東海道を往来する庶民からも広く信仰を集めたが、現代では、霊峰・富士山の伏流水をいただく「お水取り」のパワースポットとして再び注目を集めている。太古の歴史ロマンにあふれる三嶋大社周辺を歩いた。
「心願成就や健康長寿の御利益があると聞いてきました」。ひっそりとした境内の脇で、岩場の隙間から流れ出る清水を柄(ひ)杓(しゃく)でくんでいたのは、はるばる群馬県から足を運んだ越塚恵子さん(40)。「祖母に『三嶋さまは良いよ』とよく言われていた」という越塚さんは、柄杓を傾けて大事そうに水を飲んでいた。