二階俊博氏、女性天皇を容認 自民幹部初「国民に違和感ない」

 自民党の二階俊博幹事長は25日のBS朝日番組の収録で「女性尊重の時代に、天皇陛下だけ『そうならない』というのは時代遅れだ。そうと決まれば国民には違和感はないと思う」と述べ、女性天皇を容認する考えを示した。現在の自民党幹部が女性天皇の容認に言及したのは初めてで、今後議論が活発化する可能性がある。

 二階氏は収録後、記者団に対し「トップが女性の国もいくつかある。何の問題も生じていない」と指摘。その上で「女性がこれだけ各界で活躍しているところで、皇室、天皇だけが女性が適当でないというのは通らないと思う」と述べた。

 二階氏は番組で、天皇陛下が「生前退位」のご意向を示されたことについて「国民の八十数%の支持があるので、その方向へ早く決着に持っていくことが政治の側の責任だ」と述べ、認める考えを示した。「安倍晋三首相が処理すべきだ」とも語り、政府の責任で対応することを求めた。

 女性天皇と生前退位に関する議論について、二階氏は記者団に「一緒にやれればいいが、やれなければ切り離して考えればいい」と述べた。

 女性天皇に関しては、平成17年に当時の小泉純一郎首相の私的諮問機関「皇室典範に関する有識者会議」が、女性・女系天皇を容認する報告書を提出。野田佳彦内閣では24年に女性皇族が結婚後も皇室に残る「女性宮家」創設を検討したが、いずれも皇室典範改正などには至らなかった。

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