浪速風

北も南も空に異変

日本列島は逆L字形で、東西、さらに南北にも長い。これほど空模様がくっきり分かれるのは珍しい。西日本はカンカン照りだが、列島の東半分というか北半分を台風9号が駆け抜けた。とくに北海道では直前に11号が、その前に7号が上陸して、わずか1週間ほどで3個の台風に襲われた。

▶アイヌ語学者の知里真志保(ちり・ましほ)さんによると、アイヌは森羅万象を自分たちと同じ生き物と考えていた。古くから伝承されるユーカラ(叙事詩)に出てくる大風が吹きすさぶ場面。「あぐらをかいて座っている草たちの股ぐらに手をかけて持ち上げ、真っ黒な雲になって大空へ上って行った」。風と木や草との死闘である。

▶平年の8月の5倍以上の雨が降ったところもある。収穫前の農作物の被害も甚大だろう。一方、大阪では昨日で8月に入ってからの猛暑日が19日になった。今日は二十四節気の処暑(しょしょ)。暑さがやみ、朝夕に冷気が加わる頃とされるが、あくまで暦の上では、である。