重油からLNGへの「船の燃料革命」 官民が商機取り込みへ

日本郵船の日本初のLNG燃料のタグボート、世界的な環境規制を背景に重油からLNGへの燃料転換が進んでいる(日本郵船提供)
日本郵船の日本初のLNG燃料のタグボート、世界的な環境規制を背景に重油からLNGへの燃料転換が進んでいる(日本郵船提供)

 海上の環境規制強化や資源安を機に船の燃料を重油から液化天然ガス(LNG)に変える動きが加速し、官民がそろって商機の取り込みに懸命だ。三菱商事は、日本郵船やフランスのエネルギー会社エンジーと組み、LNG燃料を船に供給する事業を世界的に展開する。今秋にベルギーで開始するほか、平成32年前後に地中海沿岸やアジアなど数カ所に拡大する考えだ。日本郵船はLNG燃料船を相次ぎ建造中で、国土交通省は横浜港(横浜市)にLNG燃料供給拠点を整備する検討を開始した。(上原すみ子)

 三菱商事は昨年、日本郵船やエンジーと事業会社を設立した。今年11月にもベルギーのジーブルージュ港で自動車運搬船やクルーズ船向けに、海のスタンド事業ともいえる燃料供給事業を開始し、32年には年間約20万トンのLNGを販売する計画だ。

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