出光お家騒動

出光佐三の孫2人の冷遇で生じた亀裂が次第に広がり…創業家側のまさかの秘策で昭和シェル石油との合併の行方は?

 石油元売り2位の出光興産と5位の昭和シェル石油の合併計画をめぐる経営側と創業家の対立が第2ラウンドに突入した。8月に入って創業家側は合併計画阻止に向けまさかの秘策を放ち、経営側に圧力をかけた。協議再開を強く望む経営側にきっぱりと応じない考えも示し友好関係を解消。経営側にとって円満解決の道は完全に閉ざされた形だ。創業家側が話し合いから実力行使に転じたことで両者は「交戦」状態に入った。

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 出光が昭シェル株を取得する9月まで膠着状態が続くとみられていた真夏の最中に、創業家側は突然、強攻策に出た。平行線に終わった7月11日の協議から1カ月近くがたった8月3日、創業家側は創業者である出光佐三氏の長男で5代社長を務めた昭介名誉会長が昭シェル株の約0.1%を市場で取得したと明らかにしたのだ。

 「想定していなかった」。突然の出来事に、この日夜に顔を合わせたある経営側幹部は驚きを隠さなかった。取得数は発行済み株式総数全体から見ればごくわずかだが、取得自体がとてつもなく大きな意味を持つからだ。

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