小池百合子都知事

築地市場移転の延期に含み…「納得、安心を優先させる」 田嶋陽子氏の直撃取材はうまくかわしたが…

【小池百合子都知事】築地市場移転の延期に含み…「納得、安心を優先させる」 田嶋陽子氏の直撃取材はうまくかわしたが…
【小池百合子都知事】築地市場移転の延期に含み…「納得、安心を優先させる」 田嶋陽子氏の直撃取材はうまくかわしたが…
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 日本の台所とも称される築地市場(東京都中央区)の移転計画が揺れている。一部業者が移転先の豊洲市場(江東区)の「環境面の懸念」や「使い勝手の悪さ」を訴える中、小池百合子都知事が「決まった日程を第一に考えず、東京の皆さんの納得、安心を優先させたい」などと延期に含みを持たせているためだ。築地、豊洲両市場の視察では報道陣の中にリポートする元参院議員の田嶋陽子氏の姿もあり、小池氏が近く出す結論に注目が集まる。

 16日午後1時半ごろ、小池氏は築地市場の全体を見渡せる「勝どき門駐車場」の屋上に姿を現し、照りつける強い日差しに目を細めた。

 市場を見渡しながら都職員から水産仲卸売場の老朽化の問題、雨天時には品物が雨ざらし状態で作業をせざるを得ない現状などの説明を受けた。

 小池氏は水産仲卸売場や青果部を視察し、豊洲市場では水産や青果の売り場のほか、地下の排水処理施設も見学した。豊洲市場では腕を組み、鋭い視線を向けながら職員の説明に耳を傾ける姿もみられた。

 昭和10年に開場した築地市場は施設の老朽化や過密化が問題視されるようになり、61年に都が現地での施設再整備を決定したが、財政難などを理由に頓挫。都と市場の団体との話し合いの中で豊洲への移転が決まり、整備が進んだ。

 しかし市場関係者らからは豊洲の敷地の土壌汚染、交通アクセスや使い勝手の悪さなどを問題視する声が絶えない中、今年7月の都知事選で「一歩立ち止まって考えなければならない」と発言していた小池氏が当選した。当選後も市場関係者と面談を行うなど精力的に動いたため、反対派の間では移転延期への期待が高まっているのだ。

 今回の視察は小池氏にとって、築地市場の移転を予定通りに実施するか、延期するかを決める上での判断材料になるとあって、多くの報道陣が随行した。その中にはテレビ朝日の「ビートたけしのTVタックル」のマイクを持つ田嶋氏もいた。

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