五輪レスリング女子

モスクワに消えた幻の代表…「やはり、オリンピックは特別な大会」

渡利選手にエールを送る佐々木さん
渡利選手にエールを送る佐々木さん

 「負けて覚えることはたくさんある」-。2階級アップに挑み、リオデジャネイロ五輪で惜敗した渡利璃穏選手に、五輪出場がかなわなかった元日本代表レスラーの佐々木文和さん(57)=島根県安来市=がエールを送った。

 佐々木さんは、モスクワ五輪・男子レスリンググレコローマンスタイル48キロ級の日本代表。自身の五輪出場は日本の大会ボイコットで幻と消えた。

 ただ、自身は不出場決定時、海外を含めて年間いくつも対外試合を抱えた多忙な学生選手。「五輪もその一つに過ぎない」と冷静に受け止めた。しかし、教員として働き家庭を持ち、環境や意識が大きく変わる中で次のロサンゼルス五輪の出場を逃し、ようやく五輪への思いが身にしみた。

 松江市で今年6月に開かれた渡利選手の激励会で、「普段の練習は嘘をつかない」という言葉を贈った。「重量級選手たちに得意のタックルを決めてほしい」と期待して18日夜、運命の一戦を自宅で観戦。「やるべきことは全部でき、内容は勝っていた。まだ若いので、いくらでもチャンスはある」と渡利選手の戦いぶりを振り返り、こう付け加えた。「やはり、オリンピックは特別な大会ですね」

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