離婚して別居する親子の面会を支援しようと、兵庫県明石市は9月から、市が面会のための仲介などを行う「面会交流コーディネート」を試験導入する。同市によると、面会を支援する取り組みは東京都や千葉県、熊本県が外部の支援機関に委託して実施しているが、自治体が直接支援するのは同市が初めてだという。
同市によると、離婚した子供が別居中の親に会おうとした場合、親同士が直接連絡を取ることに躊躇(ちゅうちょ)したりするため、面会がスムーズにいかないことも少なくない。
同市ではこれまで、こうした親子が面会のために市立天文科学館を利用する場合、入館料を無料にして支援してきたが、さらに面会を促進しようと、試験導入を決めた。
対象は市内在住の中学3年までの子供がいる家庭。市では、児童扶養手当を受給している該当者が所得や生活実態を市に報告する8月中に、制度の仕組みを説明、紹介する。
コーディネートを担当するのは市民相談室で、親からの依頼を受けた担当者が、もう一方の親に面会を打診。両親と子供の3者間で合意が得られた場合に、引き合わせる。