五輪レスリング

「お父さんに怒られる」…〝霊長類最強〟吉田沙保里が負けた日、母「私の宝、立派な銀メダル」

 スタンドでは、前日の48キロ級で金メダルを手にした登坂(とうさか)絵莉(22)も見守った。吉田は大学の先輩でもあり、姉のように慕っていた存在。「きょう勝っても負けても、私のあこがれが沙保里さんであることに変わらない」。吉田の敗戦に登坂は号泣した。

 試合後の表彰式でも、吉田の表情は蒼白(そうはく)で崩れたまま。「勝てるだろうと思っていたが、取り返しのつかないことになってしまった」。後悔と謝罪を繰り返すのがやっとだった。

 金メダルを逃したことは、家族もつらい。だが、これまでの道のりを知るからこそ、大きな拍手を送る。幸代さんは「十数年間、勇気と希望と感動を与えようと、一生懸命頑張ってきた。私の宝です」と涙を浮かべ、「霊長類最強とかいわれても私のかわいい娘。立派な銀メダル、おめでとう」とたたえた。

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