リオ五輪

露のドーピング問題は「ソ連時代から続く悪習が原因」 旧ソ連諸国の記者「カンニング容認の国民性、いまも根付く」

 【リオデジャネイロ=佐々木正明】ロシアの国ぐるみのドーピング問題に波紋が広がる中、同国スポーツ界を熟知する旧ソ連出身の記者や関係者は、産経新聞の取材に対し、「ソ連時代から続く悪習が原因だ」などと語った。一方、ロシア人記者は「締め出しは人権問題だ」と憤った。

 旧ソ連諸国モルドバの通信社記者、セルゲイ・ドネツ氏(58)は「ロシアではスポーツと政治は切り離せない。ソ連時代から続く文化だ」と語った。ロシア・スポーツ省の存在はこの指摘を裏付けるものだとし、「ドーピングが行われたのは明らかに上からの指示だ。スポーツ省を解体しなければ、問題は解決されない」と話した。

 さらにドネツ氏は「カンニングを容認するソ連時代からの国民性が今のロシアにも根付いている」とし、日常生活で不正があっても見て見ぬふりをする風潮がドーピング問題の遠因にあると解説した。

 バルト三国のエストニアの選手団幹部は「ロシアは世界の強国でなければならないという意識が、ロシアのエリートの間にある」と指摘。こうしたエリートたちの勝利史上主義がドーピング問題を生む原因となったとの見方を示した。

 さらに「エストニアは民主主義国として欧州の一員になったが、ロシアの影響が強いカザフスタンやベラルーシでも、ドーピングがはびこる土壌が残っている」と語った。