日本の観覧車で初めて免震装置を設置したのも、厳しくなった安全性をクリアするためだ。このほか航空法への適合はもちろん、その外観カラーも地元自治体の景観条例で厳しく制限される。宮本社長は「白と一言でいっても、われわれの希望に合うよう、微妙に色合いを調整しながら決めていった」と説明する。
一方、泉陽興業など大手老舗メーカーが設計や運営に携わっていないことで、既成概念にとらわれない自由な発想がふんだんに取り込まれているのも特徴だ。
例えば全面シースルーのゴンドラは床面にガラス、側面と上部は透明なアクリル板を使った。また、多くの観覧車で禁止されている飲料の持ち込みも可能とした。
このほか、観覧車全体の外観を白くしたのは、ビジネスに活用しようとの狙いがあるためだ。色鮮やかにライトアップが映えるようにする以外にも、ゴンドラをラッピング広告で覆いやすくするなど新たな増収策にも取り組んでいる。