ビジネスの裏側

やばい全面シースルー 日本一の観覧車が独占市場に割り込み、大手商社の常識外れ戦術

国内大手二社で二分

 観覧車マニアや業界関係者がエキスポシティの観覧車の施工業者に注目するのには理由がある。

 大阪は知る人ぞ知る大型観覧車メーカーの集積地だからだ。在阪の業界大手にはサノヤスホールディングスグループのサノヤス・ライド(大阪市住之江区)、泉陽興業(浪速区)、岡本製作所(福島区)がある。特にサノヤスと泉陽興業は日本各地の有名な大型施設や海外での施工実績を重ねて勢力を二分してきた。

 泉陽興業は、これまで高さ日本一だった東京・葛西臨海公園内の「ダイヤと花の大観覧車」(117メートル)という代表作がある。また開業当時は世界最大の観覧車だった天保山ハーバービレッジ(大阪市港区)の「天保山大観覧車」(112・5メートル)や、横浜みなとみらい地区(横浜市中区)の「コスモクロック21」(112・5メートル)も泉陽興業の作品だ。

 一方のサノヤスライドも負けていない。最も大型の観覧車は、115メートルで開業当時は日本一だった東京・台場のパレットタウンに立つ。大阪・梅田のビルの谷間にそびえる「ヘップファイブ(HEPFIVE)大観覧車」は高さ77・4メートルだが、ビルの上に併設されてているため地上高は105・7メートル。開業時は世界初の冷暖房完備で話題となった。

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