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万博記念公園(大阪府吹田市)の遊園地跡地の大型複合施設「EXPOCITY(エキスポシティ)」に7月、高さ日本一の観覧車「REDHORSE OSAKA WHEEL(レッドホース オオサカ ホイール)」がオープンした。エキスポシティ開業から半年で全施設が出そろったわけだが、集客の起爆剤として観覧車への期待は特に高い。一方でこれまで大阪は大手観覧車メーカーがしのぎを削り、国内各地に名物観覧車を送り出してきた土地柄だ。エキスポシティでは老舗施工業者以外からの参入や観覧車を使った広告ビジネスを模索するなどの動きもあり、業界に新風を吹き込んでいる。(大島直之)
新勢力が参入
エキスポシティの大観覧車は、高さ123メートルで世界でも5番目でゴンドラは72基。床が透明で眼下の景色も楽しめる。料金は定員6人の通常のゴンドラが1人千円。1周の所要時間は約18分で、集客の新しい目玉として期待される。運営するフェリウスウィールインベストメント(FWI)の宮本裕司社長は「大阪の街をいろんな角度から昼も夜も何度でも楽しめる」とアピールする。
だが実はこの観覧車は高さだけでなく、業界にとっても多くの話題性の要素が詰まった存在なのだ。
まず注目されたのが、施工業者だ。担当した阪和興業は、独立系の大手商社。レジャー施設事業も手がけており、富士急ハイランド(山梨県富士吉田市)の遊技施設などの施工実績がある。ただ、観覧車の代表作は、北九州市のスペースワールドにある「スペース・アイ」(高さ100メートル)ぐらいしかない。その実績の少なさから、今回の施工に携わったことには驚きの声もあった。