五輪・お家芸の系譜

(7)東洋の魔女、回転レシーブで頂点…女子バレーボール

 目標の日本一にはなったが、世界ではソ連が圧倒的な強さを誇っていた。大松には秘策があった。「ゴロゴロ転がってみい」「そっから起きてみい」。玩具の「起き上がり小法師」から思いついた「回転レシーブ」だった。

 1962年の世界選手権で、厳しい練習で身につけた回転レシーブによって、ついにソ連を倒す。マスコミは「魔法使いのようだ」と書いた。

 そしてバレーボールが正式種目に採用された東京五輪。有吉佐和子は女性らしい視点でこう表現した。

 「世界一と呼ばれていても、しかし日本の選手たちは、日本女性の優雅なたたずまいを忘れていなかった。(中略)この人たちが結婚したらさぞやいい奥さんになることだろうと私はほほえましく思いながら、拍手を送っていた」

 「魔女」よりも「なでしこ」がふさわしかったかもしれない。(鹿間孝一)