【ワシントン=青木伸行】米紙ワシントン・ポスト(15日付)によると、安倍晋三首相はハリス米太平洋軍司令官に対し、オバマ大統領が検討している核兵器の先制不使用に反対の意向を伝えた。
米政府高官の話として報じた。安倍首相はハリス司令官に、米国が先制不使用を宣言すれば北朝鮮などに対する抑止力が損なわれ、紛争の危険性が高まると伝達したという。首相は7月26日、首相官邸でハリス司令官と会談しており、この席で表明したとみられる。
同紙はまた、日本のほか韓国や英国、フランスなども米国の先制不使用に反対していると指摘した。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルもこれまでに、カーター国防長官、ケリー国務長官ら有力閣僚も反対していると報じており、「実現の可能性は低くなった」との見通しを示している。