ミャンマーのスー・チー氏、17日に訪中 和平協定協力と経済関係強化を協議へ

 【シンガポール=吉村英輝】ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相は、17日から21日までの日程で中国を公式訪問する。3月末の新政権発足後、スー・チー氏が東南アジア諸国連合(ASEAN)域外の国を訪れるのは初めて。自身を長期の自宅軟禁下に置くなどした旧軍政を支援してきた中国とは距離を置いてきたが、国内和平実現などへの協力を取り付けるため、対中関係の改善を模索する。

 ミャンマーとの関係強化を狙う中国が、スー・チー氏側に訪中を働きかけてきた。中国側は国家顧問は大統領に次ぐ役職だとして、李克強首相の招待で受け入れるとしている。スー・チー氏は中断しているミャンマー国内での巨大ダム建設の再開などを引き出し、経済支援で友好関係を構築する思惑がありそうだ。

 ノーベル平和賞受賞者で欧米の支援を受けてきたスー・チー氏は、当時の野党党首として昨年6月に訪中し、習近平国家主席と面会するなど、中国と距離を縮めてきた。背景には、最優先課題とする国内の少数民族武装勢力との和平実現に、中国の協力が欠かせないとの実情もうかがえる。

 軍政の流れをくむテイン・セイン前政権は昨年10月、国内の主要な少数民族武装勢力と全土停戦協定の署名を目指したが、実現は主要15勢力中8勢力にとどまった。国境付近で紛争が続く中国系の少数民族武装勢力からの合意取り付けは、中国がカギを握る。

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