深刻!パイロット不足問題(下)

日本では操縦できない「日体大パイロット」 中国系などが法規の裏をかいて引き抜き画策も

 昨年、韓国の民間航空機で事故が相次いだ背景にはパイロット不足が挙げられており、中国側からの引き抜きが最大の要因だったという。日本の主要航空会社でもベテラン機長が引き抜かれる事態が生じ、日航は今年に入りパイロットの給料の値上げに踏み切った。

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 日体大の講座にも海外は注目している。ライセンスがあることは英語はマスターできていることから「パイロットとして認めてもらえるならば、海外のどこの会社でも関係ないという思いにはなるだろう」(航空関係者)という。実際、日体大に「提携を考えたい」と申し入れた会社もある。

 国交省は安倍晋三政権になってから、外国人パイロットが国内航空会社へ転職する際に必要な手続きを簡素化したほか、副操縦士から機長になる際のプロセスの効率化をしたり、65歳未満だった機長の定年を身体に問題がなければ68歳未満に引き上げたりと、即戦力となるパイロットの確保に努めている。同時に、航空大の定員増を検討したり、私大生を対象にした奨学金制度の創設を検討したりと若手の供給拡大も図っている。

 「民主党政権よりは、パイロット問題は積極的に深刻に捉えて動いている」(別の航空関係者)という。それでも、日体大の幹部は歯がゆそうにつぶやく。

 「日体大の講座を期待するなら、受講生をただちに日本の会社に就職できるような仕組みにできないものか」(今堀守通)

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