深刻!パイロット不足問題(下)

日本では操縦できない「日体大パイロット」 中国系などが法規の裏をかいて引き抜き画策も

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 「法規」の問題に注目するのが外国の航空会社だ。中でも中国系の関心は高い。中国は今後20年間で9万人近くのパイロットが新たに必要とされている。それでいて、中国国内では早急にパイロットを確保するのが難しい状況にあり、他国の航空会社のパイロットの引き抜きに懸命なのだ。

 パイロットの最終目標である機長になるには、さまざまな訓練や試験を経験しなければならない。特に、航空大学校や私大などで学ぶ「基礎的訓練」が最初で最大の関門になる。高い学費を支払って私大に入っても、技術がついていけないとか、英語がマスターできないとかの理由でパイロットを断念する学生が実際に出ている。自社養成にかける航空会社の負担も大きい。さらに、副操縦士としてジェット機を操縦するには、乗り込むジェット機の機種ごとの免許も必要になり、そのための訓練もかかる。副操縦士から機長まではさらに8年程度の年月を要する。このため、中国系を中心とする海外の航空会社は、高給になっても機長をスカウトしたほうが手っ取り早い-という発想になる。経験の少ないパイロットに対しても同様だという。

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