深刻!パイロット不足問題(下)

日本では操縦できない「日体大パイロット」 中国系などが法規の裏をかいて引き抜き画策も

 日体大側は「日航の訓練所だったこともあるIATAの訓練で日本のライセンスも取れないか」と国交省に再三にわたり要望していた。日航時代とIATAでは何が違うのか。

 国交省の説明はこうだ。

 「日本の指定養成機関で訓練しなければ、日本のライセンスは発給できない」

 日航時代は日本人の教官が指導していたのに対し、IATAの教官は主に米国人であることを挙げる。

 では、なぜ日本人の教官が必要なのか。日本は急峻(きゅうしゅん)な山が多い上、空域が狭く混雑していて「米国よりもより厳しい訓練が求められる」ため、少なくとも日本のライセンスを持つ日本人による教育が必要なのだという。

 法規が変わらない限り、日体大の受講生が日本で飛行するには(1)自家用の場合は日本独自の学科試験に合格する(2)事業用の場合はさらに試験官の同乗試験に合格する-ことが求められる。

 日体大の講座は約1年間で、費用は約8万5000ドル(往復の渡航代も含む)。他の私大の4年間、約1300万~2600万円よりも短く、格安にみえるが、他の私立大と違って日体大の場合はさらに日本のライセンスを取得するための学科試験や訓練が追加で必要になる。

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