産経抄

尖閣諸島… 「肝心な時にどこに行った」と問われた中国公船 8月13日

 「人(ひと)以(もっ)て恥なかるべからず」。中国・戦国時代に活躍した孟子は、人は恥を知らなければならないと説いた。また、人の心における恥の意義を論じ、己の無恥を恥じる人を評価した。偉大な先人の言葉を、中国当局は今どう思うのだろうか。

 ▼「(日本の)協力と人道主義の精神が示されたことに称賛を表明する」。中国外務省報道官は11日、日本の海上保安庁が、尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖で沈没した中国漁船の乗組員6人を救助したことに謝意を示した。海保は当然の務めを果たしたまでだが、中国側はさぞばつが悪かったろう。

 ▼同じ報道官は6日、尖閣諸島周辺の接続水域に武器を搭載した中国公船と約230隻の中国漁船が入り込み、日本側が抗議した際にはこんな声明を出している。「日本側が冷静に対応して、情勢の緊張と複雑化を招くいかなる行動も取るべきではない」。問題を起こしているのは日本側だと言わんばかりだった。

 ▼中国は近年、漁船護衛やコントロールを名目に尖閣諸島周辺に公船を送り込み、領海侵入を繰り返すなど挑発行為をエスカレートさせてきた。公船の乗組員が漁船を行き来していることも確認されている。にもかかわらず、漁船沈没への対応は遅れ、非難対象の日本の世話になった。

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