ビジネスの裏側

はじけるマーメード…ホテルの「夜プール」人気のなぜ インスタに投稿続々

 また、夜間ならば女性にとって天敵の日焼けの心配がなく、子供の遊泳が制限されている施設が多いため、「大人の空間を楽しめる」(都内ホテル)のも人気の理由だ。

 ムードを高める照明効果などもあり、水着姿をより美しく写真に撮れることも大きな動機付けになっているようだ。昨年は有名女性タレントらがナイトプールで撮影した写真をインスタグラムなどSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)に掲載。ホテルニューオータニ大阪でも、同様の写真を載せようと女性同士が互いにスマートフォンを向け合う姿がよく見られる。

光の演出、DJの繰り出す音楽…

 先行する首都圏では、ホテルニューオータニ(東京都千代田区)のほか、京王プラザホテル(新宿区)、ANAインターコンチネンタルホテル東京(港区)のナイトプールが注目を集める。また品川プリンスホテル(港区)ではこの夏、ナイトプールについてファッション誌がプールサイドの装飾を監修するなど、異業種間のコラボレーションも始まった。

 京王プラザホテルでは昨年、食事付きなどのプランの販売数が一昨年と比べ約2倍に増えたという。広報担当者は「数年前からナイトプールの利用が急増している」と説明。今年はさらなる相乗効果を狙い、アンデルセン童話「人魚姫」をテーマにした料理や飲み物をレストランなどで楽しめるセットプランを6月25日にスタートし、「堅調な滑り出し」という。

 こうした高級ホテルの利用客は中高年層に偏りがちだが、ナイトプールに限っては20~30代の若い女性が中心だ。それに誘われるかのように最近は若い男性客も増えてきた。関西唯一のナイトプールを営業するホテルニューオータニ大阪では、照明やDJの音楽イベントを駆使し、ダンスを楽しむ「クラブ」のような雰囲気も演出、若者の関心を集めている。

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