話の肖像画プレミアム

俳優・佐藤浩市(55) 父・三国連太郎と「確執があった」と世間は言うけど…

【話の肖像画プレミアム】俳優・佐藤浩市(55) 父・三国連太郎と「確執があった」と世間は言うけど…
【話の肖像画プレミアム】俳優・佐藤浩市(55) 父・三国連太郎と「確執があった」と世間は言うけど…
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人間ドラマのエンターテインメント

 〈公開中の主演映画「64-ロクヨン-前編」(横山秀夫原作、瀬々敬久監督)に続き、6月11日には「後編」が封切られる。7日間しかなかった昭和64年に起きた未解決の少女誘拐殺人事件、通称「ロクヨン」をめぐる群像劇だ。県警の広報官、三上役として、永瀬正敏さんや三浦友和さん、綾野剛さんらと息詰まる演技の応酬を見せている〉

 日本映画の主人公は、事件が起きて翻弄される、という受動的な役柄が多い。しかし、三上は自分が演じた中でも、飛び抜けて能動的な役だと思いました。

 (県警が交通事故の容疑者を匿名としたことをめぐる)記者クラブの記者約30人との対決では、最初に、記者役の役者たちを「お前ら、遠慮するな。三上をつぶすつもりで来い。そうでなければ、おれはまったく受けん(相手にしない)ぞ」とあおりました。とはいえ、1対30の闘いですから、きつかったですよ。彼らの気持ちが、60の目がこっちに向かってくる。それを全部はね返さないといけない。こっちが負けたら、映画が成立しませんから。

 前編のクライマックスであるこのシーンは、一気に演じました。途中でカットされると気持ちが切れてしまう。継続したエネルギーで演じたかった。絶対にそのエネルギーがフィルムに映り込むと信じてやりました。

 〈横山作品は、テレビドラマの「逆転の夏」(平成13年、TBS)、「クライマーズ・ハイ」(17年、NHK)に続いて3本目〉

 横山さんの作品には、舞台が警察でも新聞メディアでも、「中央ありきの地方」という、覆りようのない図式での組織論があると思います。その中で人間が、どうあらがいながら生きていくか。組織の中で個人がもがき苦しみ、どうやってはみ出していくか。そこが魅力じゃないでしょうか。

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