田中靖人の中国軍事情勢

誤射でバレてしまった台湾製「空母キラー」ミサイルの驚きの高性能とは? 威力は世界最強かも

 着弾地点は、台湾海峡の中間線まで約66カイリ(約125キロ)。台湾海峡(幅約130〜410キロ)には多数の船舶が航行している上、有効射程約140キロ、延長型で射程約300キロ超とされる雄風3なら、中国沿岸部まで飛び中国の艦船に命中してもおかしくない。台湾への武力行使の口実ともなりかねず、週刊誌「壱週間」は「あと少しで台湾海峡の戦端を開くところだった」と表現した。当日の台湾海軍の記者会見でも、中国軍の反応を問う質問が出たが、海軍は「いかなる異常もない」と強調した。

 この日は中国共産党の結党95周年の記念日でもあり、事故直後には、台湾独立色の強い民主進歩党への政権交代に不満を持つ軍内部が、蔡英文政権を困らせるためにあえて中国を挑発したのでは、という陰謀論もささやかれた。折しも、蔡総統は中南米外遊中で不在。雄風3が「空母キラー」と呼ばれる敏感な兵器であることも、陰謀論に拍車をかけた。

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