東電福島第1原発事故

政府、帰還困難区域を見直さず 今月下旬にも公表 「復興拠点」整備に重点

 東京電力福島第1原発事故に伴う「帰還困難区域」について、政府は区域そのものは見直さず、放射線量低減地域を「復興拠点」と位置付け、再生の足掛かりとすることで調整を始めたことが4日、分かった。政府は今月下旬にも被災自治体などに示す方針案に盛り込む考えだ。

 原発事故に伴う避難指示区域のうち、帰還困難区域が指定されているのは、第1原発が立地する大熊、双葉両町に加え、南相馬市、富岡町、浪江町、飯舘村、葛尾村の7市町村(いずれも福島県)。

 関係者によると、帰還困難区域にはいまだ放射線量が高い場所があり、家屋も荒廃していることから、区域全域の復興を同時に進めることは困難と判断。区域そのものの見直しは行わないことにした。

 一方、原発事故から5年以上経過し、自然減衰などで比較的放射線量が下がった地域もあることから、こうした地区は、今後5年をめどに住民の居住が可能な「復興拠点」として、除染やインフラ整備などを重点的に進め、各市町村の再生への足掛かりにする。政府や地元自治体などが生活環境が整ったと判断すれば順次、避難指示を解除する。

会員限定記事会員サービス詳細