割高と感じる人たちに盛りだくさんのイベントに力を入れる15周年のUSJを体験してもらうのが今回の狙いという。森岡氏は「5年前に実施したときに来場した子供が、今は高校生になってパークで働いてくれている」などと、USJファンの裾野を広げる取り組みをしていく意義を指摘する。
夏休みは「混雑しない」?
それにしても、子供が長期休暇となる夏休みは、テーマパークにとってまさに稼ぎ時である。昨年8月のUSJの入場者数は142万で、ハロウィーンイベントが人気の10月や、クリスマスの12月と並んで多い。夏休みのこの時期に無料キャンペーンを実施することにより、混雑のため園内が混乱する心配はないだろうか。
この点についても森岡氏は「夏休みは来場者が分散しやすく、実施しやすい」と説明する。学校が休みになるために、子供が平日に来場しやすくなる。このため、お盆休み期間の数日をのぞけば、特定の日に来場する傾向がむしろ小さく、夏休み中の週末などの入場者数はむしろ9月や10月の方が多いというのである。
キャンペーン初日の7月16日に園内を取材した。3連休と重なり混雑を予想していたが、通常の土曜日とそれほど変わらず、妖怪ウォッチのアトラクションの整理券が早々に終了していた以外は、特に混雑している印象はなかった。