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■言葉への信頼、劣化させるな
このところ、日本のリベラル派の旗色が悪い。先日の参院選でも、野党4党は「改憲勢力による3分の2以上の議席確保阻止」を叫んで戦い、惨敗した。
気づけば国政選挙は4連敗、原発は再稼働し、安保関連法も成立した。なぜ日本のリベラルは、かけ声の勇ましさとは裏腹に結果を出せないのか。著者の浅羽氏は一言、「政治を知らないから」と答える。
最近のデモは気楽で参加しやすいと自賛しても、それで政権を脅す威力をも鈍らせたのでは意味がない。政治的実力を備えるには、人数や資金を確保するための組織化が不可欠であり、そこには強制動員や分担金などの犠牲が伴う。本気で政権打倒を目指すなら、そうした不快な現実にも目を向けた徹底的思考が不可欠だが「ほとんどの人が同類同士でウケる運動で自己満足してしまい、敵を倒す戦いとならない。まあ今回、野党共闘で政治の第一歩くらいは理解したようですが、そのくらいで満足していては甘すぎます」